【イベントレポート】第20回 Alteryxユーザグループを開催しました #alteryx_ug
業務効率化ソリューション部の兼本です。
本エントリは2024年9月5日にPwC Japan有限責任監査法人(以下PwC)さま大手町オフィスにて開催された第20回 Alteryxユーザグループの参加レポートです。
PwCでのAlteryx利活用について(有限責任監査法人 染井さん)
- 数年前からバックオフィス改革、スモールオートメーション、データ利活用、ERP移行などのプロジェクトにおいて、Alteryxの活用に取り組んでいる
- まずはPwC社内でAlteryxを使い倒し、そこで得た知見をお客様への支援に活かしている
- Alteryxはプログラミング不要でGUIのみで様々な処理が実装できるため、リスキリング観点でも有効な手段であるといえる
- スモールオートメーションにおいては、Alteryxとほかのデジタルツールをうまく組み合わせた仕組みを推進する
- ワークフローを作るだけなく、データの信頼性、マネジメント、ガバナンスも考慮した提案を意識している
- PwC社内でワークフローの作り方を教えあう文化ができており、これがお客様への提案にも活きている
- 取り組みを通じてお客様とPwCの双方がともに成長するエコシステムを持続させていく
「Alteryxは楽しい!」
Alteryx Serverとは?(アンバソールジャパン 高岡さん)
- Alteryxとの関わりは2020年からで、2021年にAlteryx Serverの導入を行い、現在はワークフロー開発と並行してサーバの運用管理を行っている
- ServerってことはSaaSサービスですよね?
- Alteryxには複数のサービスがあり、SaaSも提供していますが、Alteryx Serverはオンプレミスのサーバ製品です
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何ができるのか?
- Alteryx Designerで開発したワークフローやマクロをServerに保存することで次の機能を利用できる
- ワークフローのバージョン管理
- 過去バージョンへの切り戻しができる
- ワークフローをチームで共有
- ワークフローのスケジュール実行
- ワークフローのバージョン管理
- ユーザはブラウザからアクセスしてワークフローの実行ができるので、PCにアプリ(Alteryx Designer)をインストールしなくてもいい
- ワークフロー開発はできないが、自分用のデータが欲しいビジネスユーザ向け
- ワークフローを実行したいだけのビジネスユーザに対してユーザライセンスは不要!(Alteryx ServerはCPUコア数に対する課金)
- Alteryx Designerで開発したワークフローやマクロをServerに保存することで次の機能を利用できる
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2024年7月3日に第1回Alteryx Server分科会を開催しました
- 東洋エンジニアリングのオフィスで実施
- 参加した各社で導入しているサーババージョンの違い
- 運用中サーバのバージョンアップ作業の課題
- サーバの運用方法
- 新機能、不具合、ワークアラウンドなどの会話で盛り上がる
- サーバについて知ることができたので、有意義だった -
(質問)「他社」と共有するとは?
- 「他社」ではなくて「他者」(日本語難しいですね)
- 作成したワークフローを社内の他の開発者と共有することで、チーム開発を推進している
Alteryx認定試験について~受験のヒントと受かるTips~
認定試験全体の説明(京セラみらいエンビジョン 梶谷さん)
- Alteryx製品の認定試験はAdvancedまでは無料で受験可能
- Expert以上は有償($150)、ただし2024年までの実績としてAlteryx Inspireに参加すれば無料で受験できる
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Micro Credential...マイクロ認定は基本の試験
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Alteryx Designer Desktop向け試験
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Alteryx Designer Cloud向け試験
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Alteryx Server向け試験
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認定取得のラーニングパス
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資格取得特典
- Alteryx Communityで付与されるデジタルバッジの発行
- Credlyによる公式デジタルバッジの発行
- Alteryx Inspire会場で資格を持ってるとバッジがもらえる(2024年までの実績)
- モチベーションにつながる!
認定試験 Alteryx Designer Core(PwCビジネスインシュアランス合同会社 栗城さん)
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Core取得の感想
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自チーム内のAlteryx Designer Core取得者(11名!)にアンケートした結果、91%が役に立つと回答
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具体的なメリット
- 認定試験の勉強を通じて、細かい設定の知識を得ることができた
- Excelでは意識していなかった、データ型やデータサイズの知識を得ることができた
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Core取得に向けたおすすめ学習方法
- 実際に試験を受けて不明点を把握し、次回までに解消することが一番重要
- Alteryx Communityで公開されているインタラクティブレッスンもおすすめ
会場ではAlteryxのオンライン認定試験(オープンブック形式)特有のハックも披露されましたが、ここでは割愛させていただきます
假家さん)
Alteryx Designer Advanced試験「で」勉強してみた (クラスメソッド- Alteryx歴は2022年から2年
- BIツールで使用するデータの前処理やデータの整合性チェックのためにAlteryxを使用することが多い
- Designer Core認定取得からAdvanced認定を取るまで
- Core認定は日本語だが、Advanced認定は英語のみなので不安
- レポーティング、空間、マクロなどCore認定よりも試験の出題範囲が広い、かつ、普段は使わないツールも多い
- 試験のハードルを下げることが重要 → 試験「で」勉強しよう!
- まずはとにかく手を動かして、自分がわからないポイントを知る
- 受験後にメールで送付されるカテゴリ別の成績を確認し、自分が苦手としているカテゴリを重点的に復習する
- 分からないツールはAlteryx Designerの「例を開く」というヘルプ機能で勉強できるのでおすすめ
- 2回目の試験は「強くてニューゲーム」
みなさんも試験「で」勉強しましょう!
Alteryx Designer Expert (東洋エンジニアリング 中川さん)
- 2024年からAlteryx ACEに就任
- Alteryx Communityで標準機能だけを使ってPDFを読み込む方法についてブログを書きました
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Designer Expertは最上位資格のひとつで、取得者は世界に45名のみ(Alteryx Community内で1万人に1人の割合)
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Designer Coreは10人に1人、Advancedは100人に1人の割合
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有料なので敬遠していたが、Alteryx Inspire2024に初参加したついでに記念受験したら一発合格した(たぶん、この発言でユーザグループ内に敵を増やしたと思いますw)
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提案する試験対策
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Alteryx ACEである梶谷さんの試験対策ブログ記事を読んだ
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Expert試験は7問中4問正解すれば合格、かつ、出題テーマも決まっているので、得意分野にテーマを絞って勉強する
- 下図は東洋エンジニアリング社のExpert試験受験者によるおすすめテーマ一覧
- 下図は東洋エンジニアリング社のExpert試験受験者によるおすすめテーマ一覧
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業務をこなすだけではAlteryxで課題を解決する引き出しが増えないので、Alteryx Communityのウィークリーチャレンジを解きまくる
- 目標は中級レベルの問題が20分以内でサクッと解けるレベル
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現地受験のフィードバック
- 自身のPCを持ち込み、Webブラウザから仮想環境にアクセスして受験
- 仮想環境のスペックがあまり高くないので、キャッシュとコンテナをうまく活用する
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試験で使用するAlteryx Designerのバージョンが古い
- 恐らくはPythonツールなど最新の便利機能を使えないように対策するためだと思われる
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時差ボケがきついので、前日はしっかり休息をとる(重要)
Predictive Master Certificationについて(京セラみらいエンビジョン 梶谷さん)
- Predictive Master 試験とは?
- Expert試験と同様にAlteryx Designerの最上位資格
- 2024年9月現在で、資格取得者は世界に18名しかいない
- 3時間で大問6問中4問を完答することが要求される(115ポイント/175ポイント、正答率約65%)
- 予測タスクを解いていく実用的なシナリオ
- 出題範囲はAlteryxの予測機能全般、もちろん、データ準備ができる前提
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学習のコツ
- Prep Guideを読んで出題範囲を理解する
- Alteryx Communityのアカデミーにある「Data Science Learning Path」で学習する
- 各ツールの例を見て理解し、使い慣れる
- 予測モデルの出力レポートをみて内容を理解する
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困ったこと
- ウィークリーチャレンジにはデータ分析に関する問題が入門レベルしかないため、本試験向けの学習には使えなかった
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解決策
- KaggleやScikit Learnのサンプルデータを用いて、自分なりのデータ分析を行った
- 特にScikit Learnのサンプルは簡単でおすすめ
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回答速度向上Tips
- Predictiveで使用するRツールはワークフローの構築速度が落ち、処理時間もかかるので時間配分に注意する
- 各機械学習ツールはツールコンテナに格納しつつ、yxdbファイルにモデルを保存する
- 予測は保存したyxdbから実行し、機械学習用のツールを何度も実行しないようにする
- Designerがフリーズすることがあるので、ワークフローはこまめに保存すること
- ワークフロー実行中の空き時間でほかの問題を読もう
Alteryx Doctor
Alteryx Doctorはユーザの皆さんが普段困っている課題や疑問に思っていることを発表してもらい、それを解決できそうなユーザが回答する相互扶助を目的としたセッションです。
質問1)
Alteryx Serverの運用管理・監視について、弊社ではEngine Log主体委でジョブの実行時間や頻度などをモニタしていますが、他社のガバナンスの事例を聞いてみたいです(Engine Log、Mongodbの使い分け、ビジュアライゼーションのアイデアなど)
回答)
- サードパーティ製の有償ツールも提供されているが、使わなくてもServerのモニタリングは可能
- 手法としてはAlteryx Serverのメタデータが書き込まれているリポジトリ(MongoDB)へのアクセスをするのがおすすめ
- ジョブ実行履歴、スケジューラーの設定などのさまざまな情報を取得できる
‐ ログを取る仕組みをスケジュール実行して、PowerBIなどのBIツールで可視化している
- ジョブ実行履歴、スケジューラーの設定などのさまざまな情報を取得できる
- ただし、MongoDBへのアクセス権についてIT部門との交渉が必要になり、(社内的に)ここのハードルが高い
- 手法としてはAlteryx Serverのメタデータが書き込まれているリポジトリ(MongoDB)へのアクセスをするのがおすすめ
質問2)
ワークフローの処理高速化・効率化のために気を付けていること、工夫されていることがあれば教えてください
回答)
- オリジナルデータを毎回ロードせず、中間データをYXDB形式のファイルに出力することでデータ加工のオーバーヘッドを減らすことができる
- ワークフローのキャッシュを活用することも有効
- ワークフローで使用する各ツールの特性を説明した「The Periodic Table of Alteryx tools(Alteryxツールの周期表)」がおすすめ
- AMPエンジンを使うと高速化できる場合がある、ただし、処理内容によっては動作の互換性がなくなる場合があるため注意が必要。ワークフローのラインタイム設定で「AMPエンジンを使用する>エンジン互換モード」を有効にするとよい
- 同じくランタイム設定で「すべての閲覧ツールを無効にする」や「出力を書き込むすべてのツールを無効にする」なども状況に応じて使用するのがよい
- 「ワークフロー開発を高速化させるTips(梶谷さんのブログ)」を見るといいかも
質問3)
日付差分取得のためにDatatimeDiff関数を使用すると結果が数値(秒数)で返されます。この結果を経過時間(HH:MM:SS)の書式にしたいときの効率的な処理があれば教えてください
回答)
- 現地参加者であれこれと議論をした結果、サンプルワークフローが完成しましたw
- 興味のある方は以下のリンクからご確認ください
質問4)
- データ(A)とヘッダのマスタ(B)という2つのデータを用意している
- (A)のヘッダと(B)のヘッダ名が一致する場合はデータを処理してファイルを出力する、一致しない場合は処理を中断してファイルも作成しないようにしたいが、今の実装では必ずファイルが作成されてしまうので、対応策を知りたい
回答)
- こちらについても現地参加者で議論した結果、簡単なサンプルを作成しました
- 細かい説明は省略しますが、詳細はこちらのブログに記載されています
- 完了までブロックツールは、入力アンカー(左)側の処理が完了してから出力アンカー(右)側にデータを流すので、出力アンカー(1,2,3)の順序で処理を行わないことに注意が必要です
- 完了までブロックツールの後続処理は内部的に保持しているツールIDが若い順に実行されるため、ワークフロー作成時に意図した順序通りに実行するのは困難です
クロージング(東洋エンジニアリング 中川さん)
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東洋エンジニアリング社、Alteryxと3D CADの組み合わせによる自動化・業務効率化が評価され、Hexagon Elite Awardsを受賞しました
- 東洋エンジニアリングの皆様、おめでとうございます!
- 東洋エンジニアリングの皆様、おめでとうございます!
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今年もOctober Take Overが開催されます(リンク先は昨年の情報です)
- コミュニティメンバーが投稿したウィークリーチャレンジのなかから厳選された4問が毎週1問ずつ出題され、出題後の7日間のリプライの数の多さを競うイベントです
- 昨年はTokyoユーザグループが優勝しましたので、今年も皆さんの参加をお待ちしております
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次回(もしくは次々回)、Alteryx Grand Prix Japan開催予定!
- ガチ参加大歓迎
- 一般参加、チーム参加、見学も大歓迎
- 詳細は追ってご案内します
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Alteryx Inspire 2025も発表されました
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2025年5月12日から15日までの4日間、ラスベガスのベネチアンホテルで開催予定です。ラスベガスでお会いしましょう!
以上、最後までお読みいただきありがとうございました